ツーリングの注意点
ツーリングはとても楽しいものですが、いわゆる四輪車のドライブとは様々な点で違うため、バイク特有の注意点が必要になります。
「一日で走行できる距離は?」
ツーリングで、一日何km走れますかとお尋ね頂く事がたまにありますが、これは状況によって違うので、何kmですとは言えません。実際には距離でみるよりも何時間くらい走れるかで行き先を決めた方が良いかもしれません。
下道限定で走るのか、高速道路を使って走るのかにもよりますし、ソロツーリングか、マスツーリングか、もしくはタンデムツーリングかによっても変わります。当然排気量によっても変わりますし、ツアラーかアメリカンかといった車種によっても変わります。
といってもそれでは計画が立てにくいですよね。そこで、ツーレコのスタッフがツーリングに出かける時に目安としているの方法をご紹介します。
推定時速の60%から70%で計算する
計画段階では、まず地図を見ながら考えます。
昭文社のツーリングマップルは使っているライダーも多くライダーの必携書ともいえます。
例えば「この道なら時速50kmくらいで走れそうだな」という道があったら、その推定時速の6~7割程度が実際のツーリング時速になるように考えて計画を立ててみてください。
つまり、時速50kmで走れそうな道があったとしたら、その道は時速30~35kmくらいで計画を立てていくということです。これにはほぼ1時間当たり10分程度の休憩を考慮に入れて計算しています。
山間部を通ってツーリングをした場合には時速40km~50kmくらいで走行できそうですし、市街地を走行する場合には時速20km~30kmくらいに落ちてしまうかもしれません。どちらの場合にもそれに60%~70%を掛けて計算してみると、一時間で走れるおおよその距離が分かります。
例えば高速道路なら時速90kmくらいをキープしていくつもりでも、計画は時速55km~65kmくらいで予定を立てるということです。
無理のない計画を。寄り道にこそ出会いが。
もちろん走行ペースは人それぞれなので必ずしもこれの通りではないですし、慣れて来ると感覚で、1時間でどのあたりまでいけるかなというのは分かるようになってきます。ただツーリングに慣れないうちは、ハードな計画には絶対にならないように気をつけましょう。「予定より遅れてるなー」と思いながら走っているとロクなことがありません。
それよりは時間に余裕をもって計画を立て、もし時間が余ったら、バイクを降りて近くを散策してみたり、ふと気づいた看板に寄り道してみたりした方が、思わぬ出会いがあったり、気付かなかった絶景に出会ったりするものです。
無理のない計画を心がけましょう。